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コンテナ貨物列車に手動ブレーキ解除漏れシステム

2020年6月17日 (水)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は16日、コンテナ車のブレーキの解除漏れを防ぐ「手ブレーキ検知システム」を開発したと発表した。

手ブレーキは、コンテナ車に搭載された自動車のパーキングブレーキに類似した制動装置で、貨物の積替作業などで停車する際に使用されるケースが多い。JR貨物では、駅構内の担当社員が手ブレーキを1両ずつ手動で解除してから列車を発車させるが、解除漏れが発生すると車両の引きずりなどを引き起こすおそれがあり、課題となっていた。

手ブレーキ検知システムの概要図(出所:JR貨物)

そこで同社はJR東日本コンサルタンツ、KDDIと共同で手ブレーキの状態を遠隔監視するシステムを開発。ブレーキの状態を検知するIoT端末が低価格・低消費電力・長距離伝送を特長とするLPWA通信を通じて地上のサーバーにデータを伝送し、最終的に駅構内のモニターや機関車の運転台に設置したモニターにブレーキの状態を表示するもので、ブレーキが作動したまま列車が発車した場合には、モニター画面に警告を表示し、解除漏れによる事故を未然に防ぐ。

JR貨物は今後、同社が保有する7200両すべてのコンテナ車に2020年度下期から順次導入するという。