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ONE、都心混雑回避へコンテナを内陸まで鉄道輸送

2020年6月19日 (金)

環境・CSRコンテナ船社のオーシャンネットワークエクスプレスジャパン(ONE)は18日、日本貨物鉄道(JR貨物)と鉄道利用運送事業者の日本フレートライナーと連携し、内陸部の宇都宮貨物ターミナル駅を輸出入コンテナの受渡し場所とするトライアル輸送を実施したと発表した。

この取り組みは、東京2020大会時の交通量抑制を目的とした実証事業の1つで、日本フレイトライナーが実施主体となって行った。

(出所:国土交通省)

トライアル輸送では、機械部品が入った輸出入コンテナ2本について、ONEが荷主から海外~京浜港の海上輸送と京浜港~宇都宮貨物ターミナル駅の陸上輸送を請け負い、日本フレイトライナーがONEのコンテナヤード~東京貨物ターミナル駅~宇都宮貨物ターミナル駅の輸送を手配、JR貨物が鉄道部分の実輸送を行った。JR貨物がONEからの依頼を受けて実入りコンテナを輸送するのは初めての試みとなる。

ONEの搬出入コンテナヤードと東京貨物ターミナル駅は同地区にあるため、トレーラーによる輸送は、コンテナヤード~東京貨物ターミナル駅の短距離と、宇都宮貨物ターミナル駅~荷主拠点の内陸部輸送だけで済む。トレーラー輸送の大部分を鉄道輸送に置き換えることにより、「都心部の渋滞緩和に十分な効果が見込まれる」と3社は成果を強調した。

従来の輸出入コンテナ輸送では、京浜港から宇都宮周辺の内陸部の拠点までトレーラーによる陸上輸送を行っていたが、港湾混雑によるトレーラーの大量待機や都心部の交通渋滞の原因となっていた。国土交通省に採択された実証事業の計画では、都心部の渋滞緩和のほか、温室効果ガスの排出削減や定時制の向上も実施効果に挙げられている。

 

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