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新型コロナ拡大受け新物流戦略

アルペン、小牧DCに3Dロボット倉庫を導入

2020年8月6日 (木)

拠点・施設スポーツ用品販売のアルペンは6日、村田機械の3Dロボット倉庫システム「ALPHABOT」(アルファボット)を主要物流拠点の「アルペン小牧ディストリビューションセンター」(小牧DC)に導入すると発表した。

7月22日付で工事契約を締結、21年7月から稼働を開始する計画で、このシステムを導入するためにロボット台車130台、保管数2万6000ケース、設置面積69メートル×24メートル×高さ6メートルの面積を割り当て、システムが関わる物流業務の保管補充、ピッキング、仕分け、梱包の工程で6割の業務削減を目指す。

新型コロナウイルスの影響でEC利用率が高まり、物流需要が増加していることで、物流業界では現場の人手不足が深刻化しつつある。一方、物流センター内では従業員による「密の回避」が必要になっており、荷主企業は「新生活様式に合わせ、デジタルトランスフォーメーション(DX)による新たな物流体制を導入していく」必要が生じてきた。


こうした背景を踏まえ、アルペンは「これまでの物流体制を一新した新物流戦略を進める」方針を打ち出し、その第一弾として3Dロボット倉庫システムの導入を決めた。今後はほかの物流拠点への導入も検討し、納品時の仕分け作業を軽減しながら、店舗の業務効率を高める。

新物流戦略では、それぞれの販売チャンネルに対してさまざまなカテゴリーの商品を素早く効率的に供給するため、物流システムを再構築するとともに、アパレル、シューズ、キャンプ用品やゴルフキャディバッグなどの大物、フィットネス用品やサポーターなどの小物――といったカテゴリー別に物流網を整流化。

これにより、(1)店舗までの供給リードタイムの大幅短縮化(2)売場・ブランド別梱包納品による店舗品出しまでの作業簡素化(3)出荷物量コントロールによる庫内作業人数、配送の最適化――を図る。

小牧DCでは、3Dロボット倉庫システムの導入により、従来の平置き倉庫から空間使用効率の高い立体保管に変更し、取扱商品を拡充するとともに、作業者の探す・歩く手間を削減。ピッキングから仕分梱包までを1つのプロセスで実行することにより、ヒューマンエラーの削減、仕分け・出荷効率の向上を図る。