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ウインテスト、300キロ対応の種まき荷物搬送を検討

2020年9月16日 (水)

国内電子部品用検査装置の研究開発を手がけるウインテストは、15日に発表した前7月期連結決算の中で、慶応義塾大学先端科学技術研究センターと共同開発を進める検査装置向け工場FA化機器技術(自重補償機構技術)について、将来的に300キロ程度までの重量物を搬送できる機器への製品化を検討していることを明らかにした。

この技術は2019年8月から慶大先端科学技術研究センターと共同で研究しているもので、現在は新型コロナウイルスの影響で研究がストップしているものの「大学、研究室の再開を待って継続」する方針。すでに19年6月の段階で、重量キャンセル型アームの基本試作3号機まで完成し、ずれ込んでいた特許申請も手続きを終了しており、今後の進め方について大学側と調整中だという。

同社はこの技術を、ウエーハ搬送装置と検査装置のドッキングに使用する「マニピュレータ」で製品化を目指すとしており、当面は検査装置のポゴタワーと呼ばれる25キロの着脱補助装置として、その搬送可能重量を50キロ前後で開始する考え。

最終的には、応用製品として「半導体製造工場内FA化システム」「半導体工場内物流搬送システム」のほか、完成品の出荷倉庫で棚から棚へ物流製品を移動、仕分けする「種まき方式荷物搬送システム」への応用が可能だとして、300キロ程度までの重量物を搬送できる機器への製品化検討に入っている。