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国交省、パナマ運河の上水サーチャージに「遺憾」

2020年9月18日 (金)

国際国土交通省は17日、前日の16日に開催した日本とパナマ海事当局による協議の場で、日本の海事局がパナマ運河庁に対し、パナマでことし2月に導入された上水サーチャージについて十分な説明と周知期間がなかったことに「遺憾の意」を表明したが、パナマ運河庁から当面の間見直しを行わない旨の発言があったことを明らかにした。

「上水サーチャージ」は、降雨不足により運河に必要な水位を確保できないとして、パナマ運河庁がことし1月に公表し、2月15日に導入したもので、船の全長に応じて2500ドル~1万ドルの範囲で徴収される固定サーチャージと、運河に水を供給するガトゥン湖の水位に応じて通航料の1%~10%を上乗せする変動サーチャージで構成される。

パナマ運河庁は、上水サーチャージと予約枠の変更によって、通航する船舶を減らし、海に流出する運河の水を減少させることが、ガトゥン湖の寿命を延ばすことにつながるとしており、この上水サーチャージは長期的に多くの船舶を通航させるための短期的な措置であることを説明していた。

(出所:パナマ運河庁HP)

今回の協議では、日本の大坪新一郎海事局長が「突然の値上げ」に対して遺憾の意を表明するとともに、「節水や渇水対策を目的とした費用は関連料金ではなく通航料に含めるべき」との日本の考え方を示し、2月以降にサーチャージ導入に起因する通航量の抑制効果が見られないことと、運河の水位回復に寄与する割合が「極めて小さい」ことを指摘。制度の合理性や効果、収入の使途などについて十分な説明を要請した。

これに対しパナマ側からは、同国にとって上水が希少な資源であることを強調したうえで、「上水サーチャージは水不足対策のために不可欠であり、既に国の予算にも組み込まれていることから、当面の間、制度の見直しは行わない」旨の発言があったという。

海事局は、パナマ運河庁から現在検討中の水不足対策について説明を受け、今後日本から「どのような協力ができるのか検討してきたい」と伝え、両国が引き続き上水サーチャージや水不足対策について意見交換を行うことで合意した。

パナマ運河庁の発表によると、パナマ運河の周辺は昨年、ここ70年間で5番目に乾燥した年となり、人口の半分が生活用水としても使用するガトゥン湖とアルハフエラ湖の水位が大幅に低下。同庁は、既に実施している節水対策に加え、2月から上水サーチャージなどの対策を施した結果、「運河は3か月足らずで安定した水位を確保し、現在の水位は12か月で最高水位だ」としている。