荷主倉庫向けの物流ロボット開発を手がける仏スタートアップ企業のエグゾテック(Exotec、ノール県クロワ)は29日、9000万ドル(95.1億円)を調達し、米国アトランタと東京に開設した拠点の強化、両都市の市場で高まるロボット活用サービスの需要に対応すると発表した。2021年までに生産台数を年間4000台に引き上げ、海外展開を加速する。
エグゾテックの説明によると、同社が発明したスカイポッド(Skypod)システムは、小売やEC事業者の倉庫作業で「生産性を4倍に引き上げ、高密度な在庫格納によって保管量を5倍に増やす」ことができる自動倉庫システムで、このシステムで用いられる自律型ロボットは秒速4メートルで前後、左右、上下に3次元移動できる特性を持つ。
フランスではカルフールが、日本ではファーストリテイリングが物流拠点に導入したことで知られる。ファーストリテイリングはスカイポッドロボット1000台をユニクロの国内倉庫2か所に配置したが、エグゾテックはこの取引を機に日本事業を拡大する方針を固め、日本法人「エグゾテック日本」を設立。向こう数か月以内に30人以上の従業員を採用するという。
物流業界では、ロボット活用による市場規模が年平均45%の伸び率で飛躍的に成長しており、自動化サービスに対する需要も同10-15%で増え続けている。