商船三井、船舶の衝突回避自動化へ共同研究

調査・データ商船三井は19日、MOLマリン（東京都港区）、海上・港湾・航空技術研究所などと共同で「避航操船アルゴリズムと避航自動化」の研究を行うことに合意した、と発表した。

自船の針路と複数の相手船舶の針路がが航行妨害とならないような海域を推定し、これらの複数に及ぶ海域を避けて航行する「避航航路」について、システム上で提案できる仕組みづくりを目指す。与えられた条件でどのような行動を取るかを人間がルール化する手法と、機械が試行錯誤して学習する手法の両方を活用して「自動衝突防止」につながる先進的航行支援システムの開発を進める。

航行妨害とならないような海域を推定する演算方法の開発では、東京海洋大学「汐路丸」を使って東京湾などの船舶密集海域で実証実験を実施。実海域で複数の相手船を対象に、海域の推定や避航航路の提案、船上でリアルタイムに演算できること――などを確かめ、避航操船支援システムとしての有効性検証につなげる。

また、混雑している海域で船舶同士がお見合いにならないよう「中・長期的な避航戦略」や海技者の経験などを考慮したシステムづくりに配慮する。

同社のほかに、MOLマリン、海上・港湾・航空技術研究所、海上技術安全研究所（東京都三鷹市）、東京海洋大学（東京都港区）、商船三井テクノトレード（東京都中央区）、YDKテクノロジーズ（東京都渋谷区）が参画している。

▲東京湾における東京海洋大学「汐路丸」実証実験（出所：商船三井）

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