フード凸版印刷はこのほど、従来の冷凍食品用包装材より品質劣化の少ない環境配慮型パッケージの販売を開始した。
新しいパッケージは、同社が蒸着加工技術とコーティング技術を用いて独自開発したバリアフィルム「GLバリアー」を使用したもので、従来よりも品質保持期限を延ばす効果があるほか、内容物によってはマイナス50度以下の超冷凍で保存されていた食品をマイナス18度で保存できるようになるという。
冷凍保管されている畜肉や水産加工品は、これまで品質劣化が少ないと考えられていたため、長期保存用のバリアフィルムは不要とされ、保存包材の開発が進められていなかった。凸版印刷は、2016年から大学機関と連携し、「GLバリアー」を使用したパッケージの効果検証を進め、新パッケージの販売にこぎ着けた。
同社は、冷凍温度帯を緩和することで60%の保存コスト削減につながるほか、食品廃棄ロスの削減にも貢献できるとしており、この商品を畜産品・水産品・農作物生産者や食品メーカー、コンビニエンスストア、スーパーなどの流通業界向けに販売していく考え。
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▲マイナス23度で5か月保存した畜肉の状態、(左)ノンバリア(右)「GLバリアー」使用(出所:凸版印刷)