財務・人事日本郵船が5日発表した4‐9月期(2021年3月期第2四半期)決算は、売上高7220億円(前年同期比12.5%減)、営業利益166億円(5.4%増)、経常利益474億円(3倍)、四半期最終利益221億円(2倍)と大きく改善した。
主力事業のうち定期船、物流、不定期専用船の3事業で売上が減少したものの、いずれも採算が改善して黒字化した。
自動車輸送部門では、新型コロナウイルスの影響で輸送台数が少ない状態が続くなか、老齢船を解撤するなど運航規模の縮小や航路合理化を進め、運航費の削減に注力。自動車物流は中国・ロシア・インドなど各国でコスト削減や事業合理化を進め、トルコ・エジプトでは完成車ターミナルを建設。横浜港大黒埠頭で完成車ターミナルを開業するなど、事業ポートフォリオの再編に向けた活動を進めた。
航空運送事業は荷動きは減少したものの、国際旅客便の運休・減便が続いたことで貨物輸送需給がひっ迫。特に夏以降は秋のピークシーズンに向けて北米線、欧州線を中心に輸送需要が高まり、貨物搭載率・運賃単価が大きく上昇した。
通期は売上高1兆4600億円(前期比12.5%減)、営業利益300億円(22.5%減)、経常利益700億円(57.3%増)、最終利益350億円(12.4%増)を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/中間 | 21/3/1Q | 20/3/通期 | 20/3/3Q | |
---|---|---|---|---|
売上高 | 722,031 [-12.5%] | 361,170 [-11.1%] | 1,668,355 [-8.8%] | 1,253,259 [-9.5%] |
営業利益 | 16,690 [5.4%] | 8,947 [63.6%] | 38,696 [249.1%] | 32,469 [611.4%] |
最終利益 | 22,180 [99.4%] | 11,684 [27.8%] | 31,129 [ - ] | 18,739 [ - ] |
売上高営業利益率 | 2.3% | 2.5% | 2.3% | 2.6% |