国際エミレーツ航空は18日、新型コロナウイルスのワクチン流通用に、医薬品の適正流通基準であるGDPに準拠した世界最大の航空貨物ハブ「ドバイ・ワールド・セントラル」を新設すると発表した。
この拠点は、ドバイの南側地区にある航空貨物ターミナルを改装して再稼働させるもので、GDPに準拠した4000平方メートルの医薬品保管倉庫と温度管理が行き届いたトラックバースを備える。倉庫内は2度-8度に維持されており、1000万本分のワクチンを保管できるという。
また、航空機の駐機場と近接しているため、迅速かつ効率的に貨物を搭載できるほか、低温状態を維持できる貨物車(ドーリー)を導入することで、同拠点から航空機までの輸送時にも温度管理を徹底する。
エミレーツ航空の貨物部門であるエミレーツ・スカイカーゴは、ワクチン輸送に向けて専門の対策チームを立ち上げており、今後はワクチンの再冷凍や再梱包などに対応する設備も整えていくという。