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国交省、海コン輸送ひっ迫受け協力呼びかけ

2021年2月8日 (月)

ロジスティクス国際海上コンテナ輸送の需給がひっ迫し、空コンテナの確保が困難になっていることを受け、国土交通省が業界団体などを通じ、荷主と物流事業者に空コンテナの早期返却など協力を呼びかけている。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的なロックダウンで国際貿易は一時的に縮小したが、その後、急速に輸送需要が回復。海外主要港で滞船、実入りコンテナの搬出や空コンテナの返却の遅れが生じ、世界的に空コンテナが不足して輸送力が落ち込んでいる。

そこで国交省は「国内外の関係者による輸送力の拡大や空コンテナの確保に向けた懸命な努力が行われているところだが、混乱の長期化の可能性も懸念されている」「入港船舶の到着遅延の影響による冷凍冷蔵コンテナの滞留により、港湾でのリーファー(冷凍冷蔵)コンテナ用の電源設備のひっ迫も懸念されている」として、状況改善に向けた協力を荷主や物流事業者に求めているもの。

具体的には実入り輸入コンテナの早期引き取り、空コンテナの早期返却のほか、実入り輸出リーファーコンテナのカット日搬入、フリータイム(無料保管期間)・デマレージ(超過保管料)・ディテンション(返却延滞料)の適切な運用、実際の予定を上回る過剰な予約(ブッキング)や直前のキャンセルの自粛、日程上の余裕や経路上の柔軟性のある計画——を要請。輸送コストの上昇分をフォワーダーなどとの取引価格への転嫁することにも理解を求めた。

外航コンテナ船社に対しては臨時船の運航、日本発着貨物へのスペースの割当の確保、コンテナの新規調達の増加の検討を含め、日本発着貨物の国際海上コンテナ輸送力の増強、空コンテナの確保のための「最大限の努力」を促すとともに、フリータイム、デマレージ、ディテンション、カット日の適切な運用にも留意するよう求めている。