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来春に首都圏の高速料金改定へ、新割引導入も

2021年2月8日 (月)

行政・団体国土交通省は5日、「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針」の骨子案を取りまとめた。圏央道内側の交通流動の最適化に向けて国土幹線道路部会が検討を進めていたもので、料金体系のさらなる整理や統一を進めることがねらい。首都高速の一部区間について新たに上限料金を設定するほか、既存の大口・多頻度割引を拡充。NEXCO(ネクスコ)の高速自動車道では導入済みの深夜割引も開始する。新料金制度の具体案は今春にも発表し、関係者との調整やシステム改修などを経て来年4月の導入をめざす。

加えて、現在は圏央道西側区間に適用している、別経路でも同一起終点であれば同じ料金とする料金ルールを、来年4月以降は2018年に開通した外環千葉区間にも適用する。同ルールは割高な圏央道西側区間を利用することがドライバーにとって不利にならないように料金水準を引き下げているもので、起終点間の最短距離に基づき料金を設定している。ちなみに首都高速における同一起終点の複数経路に関して、混雑解消のため経路別に料金差を設ける手法については、将来的には時間帯ごとの混雑状況に応じて臨機応変に料金を変動させる方策も検討するという。

(出所:国交省)

首都高速の一部区間について新たに設ける上限料金については、現在は1キロメートル当たりの料金が29.52円未満である新宿・横浜公園間など3区間を、他区間の上限料金と同じく29.52円に統一し、交通流動のさらなる平準化をはかる考え。大口・多頻度割引については、車両単位で実施している多頻度割引を拡充し、契約者単位で実施している10%の大口割引と合わせて現在は最大35%となっている割引率をさらに引き上げるという。深夜割引については、交通量・渋滞ともに少ない午前0時からの4時間において実施する。

車種区分については、首都高速では2車種、京葉道路など3路線では3車種となっているところを、その他の全路線と同様に5車種に統一。普通車を1.0とした場合の倍率を、それぞれ軽自動車等は0.8、普通車は1.0、中型車は1.2、大型車は1.65、特大車は2.75とする。これにより首都高速を走る中型車と特大車の料金はそれぞれ21.2%、37.5%値上がりするが、激変緩和措置として2021年度までは中型車1.07、特大車2.14にとどめる。

(出所:国交省)