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国交省、首都圏高速道路の新料金方針案を公表

2015年9月11日 (金)

行政・団体国土交通省は11日、首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針案を公表した。起点と終点が同じ地点であれば同一料金となるよう料金体系を整理するとともに、路線による料金水準の差を是正。物流への配慮策として行われている首都高速道路の大口・多頻度割引(最大30%)を維持しつつ、中央環状線の内側を通過しないETC車に限って割引率を35%に拡大する。

▲首都圏内の料金水準

▲首都圏内の料金水準

11日に国交省道路局が公表した具体方針案は、社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会による7月30日の中間答申を受け、「利用度合いに応じた公平な料金体系」「管理主体を超えたシンプルでシームレスな料金体系」「交通流動の最適化のための戦略的な料金体系」を掲げて16年4月からの実施を想定して策定したもの。

首都高速や均一料金となっている埼玉外環、中央道も、料金水準を現行の高速自動車国道の大都市近郊区間と同じとする対距離制を導入するが、物流への影響や非ETC車の負担増などを考慮して当面、上限料金などを設定する。

併せて、物流を支える車の負担が大幅に増加しないよう、最大30%となっている首都高速の大口・多頻度割引を当面、継続するとともに、中央環状線の内側を通過しない交通に対しては35%へと拡充する。

▲多頻度・大口割引

▲多頻度・大口割引

また、車種区分も首都高速で新しい車種区分、車種間料金比率に円滑に移行するため、段階的に実施。早くから整備され、料金水準が低く抑えられている第三京浜などは、料金水準の統一で多数の車が大幅な負担増となることから、「ネットワーク整備の進捗や料金変更の経緯などに留意しつつ、当面、現行の高速自動車国道の普通区間を目安に料金水準を設定する」としている。

車種区分の統一

▲車種区分の統一

 

▲首都圏内の料金水準の整理・統一

▲首都圏内の料金水準の整理・統一

今後は16年4月の新料金スタートに向け、高速道路会社が新料金の具体案を公表、意見募集を経て国が事業許可を行う。