大日本印刷、連続発行可能な金属対応UHF帯ICタグラベル開発

荷主大日本印刷（DNP）は14日、ラベルプリンタで連続発行が可能な業界最薄の金属対応UHF帯ICタグラベルを開発し、2011年1月に販売を開始すると発表した。

これまでのラベル型UHF帯ICタグは、金属に貼り付けた場合に、通信がほぼ不可能になるという課題があり、金属の影響を低減させるために、樹脂モールド品や厚型の個片ラベルに加工した製品であっても、ラベル型の本来のメリットである連続印字やデータエンコードができないという問題があった。そこで、DNPでは厚さ0.5ミリメートルの、連続発行が可能な金属対応UHF帯ICタグラベルを開発したもの。

新製品では、導電材料を独自のパターンでラベル内に積層させることで、金属に密着した状態でも、アンテナが電波を捉え通信を可能にした。また、今回開発したICタグラベルは、薄い材料を連続で積層することで加工コストを低減し、従来製品に対して約半分の低価格化を実現。素材がフィルムであるため柔軟性があり、曲面への貼り付けも可能。ICへのデータエンコード機能を持つプリンタで連続発行することが可能なため、印字やデータエンコード作業負荷を大幅に軽減し、発行コストの低減も実現した。

価格はロット10万個で、1個100円（税抜き）。金属製品メーカー、金属製の部品や工具を扱う整備事業者、自動車、関連メーカー、航空会社などに向けて金属対応UHF帯ICタグラベルを販売し、2011年度までに約5億円の売上を目指す。