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物流ロボット実運用8割、配送は3割弱

2026年8月3日 (月)

調査・データLister(リスター、東京都港区)は7月31日、国内595件のロボット・AI(人工知能)導入・実証事例を分析した「フィジカルAI導入・実証トレンドレポート2026」を公開した。製造業や物流、建設、医療などの導入事例を分析したもので、物流分野では管理された環境での自動化が実運用段階に入る一方、ヒューマノイドなどの先端分野は実証段階にとどまる実態が明らかになった。

レポートは、産業用ロボットやAMR(自律走行搬送ロボット)、AGV(無人搬送車)、外観検査AIなど、フィジカルAIの社会実装につながる幅広い事例を対象としている。595件のうち、本導入273件、複数拠点展開30件、全社・大規模展開5件の計308件が実運用段階に分類された。

物流分野では、倉庫・物流センターにおける実運用段階比率が80.3%と高く、工場の78.6%、病院・介護施設の76.8%と並び、自動化が進展している分野となった。作業動線や対象物、通信環境などを管理しやすい環境では実装が進みやすい一方、道路や公共空間、建設現場、農場など環境変化が大きい現場では実証実験が中心となっている。

▲導入環境別の実運用段階比率(クリックで拡大、出所:Lister

対象業務別では、物流に関わるピッキングが82.9%、仕分けが80.0%、搬送が73.3%と高い実運用率を示した。一方、配送は28.0%にとどまり、人や交通状況、天候など変動要素が多い業務では実用化に向けた検証が続いている。

技術別では、無人フォークリフトが83.3%、AMR・AGVが66.3%と実運用が進む一方、ヒューマノイドは16.7%、四足歩行ロボットは11.1%、ロボット基盤モデル(VLA)は実運用段階比率が0%となり、先端技術は探索段階にあると分析した。

また、複数拠点や全社規模へ展開した事例は35件で全体の5.9%にとどまり、技術の導入と横展開は別の課題であると指摘。設備やシステムだけでなく、監視・保守体制や教育、データ管理などを標準化する組織的な取り組みが必要としている。

さらに、194件の事例から抽出した定量データの分析では、ロボットを単独導入するよりも、設備や情報システム、作業工程まで含めて全体を見直した案件で、生産性や処理能力の改善効果が大きい傾向が確認された。物流業界でも、個別設備の導入に加え、倉庫運営全体を最適化する視点が重要性を増していることを示す内容となった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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