財務・人事日本郵船が10日に発表した2021年3月期の通期連結決算は、売上高が前年度比3.6%減の1兆6084億1400万円、営業利益が84.9%増の715億3700万円、経常利益が4.84倍の2153億3600万円、最終利益が4.47倍の1392億2800万円となった。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、第1四半期は荷動きが減少したものの、第2四半期以降は市況が想定以上に回復。特に定期船・航空運送・物流からなる一般貨物輸送事業の需要が旺盛で、不定期専用船事業のマイナス分をカバーした。
このうち定期船は、オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)のコンテナ船需要が第2四半期以降に急回復。運賃の高騰もあり、経常利益1408億円を計上した。航空運送は322億円、物流は270億円の経常利益を計上した。
一方、不定期専用船事業は、上期の市況低迷に加えて、期中に実施した構造改革により将来の発生が見込まれる費用を特別損失として計上したことなどから、経常利益は57.8%減の186億円となった。
今期は売上高1兆5000億円(6.7%減)、営業利益660億円(7.7%減)、経常利益1400億円(35%減)、最終利益1400億円(0.6%増)を見込む。
■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)21/3/通期 [前年同期比] | 21/3/3Q [前年同期比] | 21/3/中間 [前年同期比] | 21/3/1Q [前年同期比] | |
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売上高 | 1,608,414 [-3.6%] | 1,145,943 [-8.6%] | 722,031 [-12.5%] | 361,170 [-11.1%] |
営業利益 | 71,537 [84.9%] | 47,953 [47.7%] | 16,690 [5.4%] | 8,947 [63.6%] |
最終利益 | 139,228 [347.3%] | 52,362 [179.4%] | 22,180 [99.4%] | 11,684 [27.8%] |
売上高営業利益率 | 4.4% | 4.2% | 2.3% | 2.5% |