環境・CSR石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は20日、丸紅と北陸電力、関西電力、豪ウッドサイド・エナジーと共同で、豪州から日本へのクリーン燃料アンモニアサプライチェーン(SC)構築に関する事業化調査プロジェクトを実施すると発表した。
プロジェクトは、天然ガス由来のアンモニア製造の過程で排出されるCO2にかかる、CCS(二酸化炭素貯留)やCCU(炭素の回収と利用)、植林などの排出削減対策を組み合わせたクリーン燃料アンモニアを調査の対象とする。豪州での生産や日本への海上輸送、発電用・船舶用燃料用途としての利用、さらにファイナンスの検討を含めたサプライチェーン全体の事業化調査を実施。参画する5者は、それぞれの技術や知見を活かすことで日豪間におけるクリーン燃料アンモニアサプライチェーンの構築に向けて、両国の脱炭素化に向けた取り組みを推進する。
アンモニアは、燃焼時にCO2を排出しないため、大量のエネルギーが必要となる火力発電所や船舶用エンジン等の次世代ゼロエミッション燃料として注目を集めている。製造や貯蔵、輸送にかかる技術が既に確立されていることから、ゼロエミッション燃料の中では比較的早期の社会実装が期待されている。