ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

三井E&S、港湾荷役機器の脱炭素化を駆動実証

2021年7月27日 (火)

ロジスティクス三井E&Sマシナリー(東京都中央区)は26日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業/研究開発項目III(燃料電池の多用途活実現技術開発)」の助成対象として「港湾荷役機器ラバータイヤ式門型クレーンの水素駆動化(水素燃料電池の採用)開発事業」が採択されたと発表した。港湾荷役業務における環境負荷低減に向けた取り組みを加速する好機となりそうだ。

国土交通省は、国際物流の拠点となる港湾において、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化を通じて温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラルポート」の形成に取り組む。コンテナターミナル内の荷役で広く用いられるラバータイヤ式門型クレーンは、機上に搭載されたディーゼルエンジン発電機で得られる電気を動力源としていることから、温室効果ガス削減、さらに脱炭素化(ゼロ・エミッション化)が強く求められている。

三井E&Sマシナリーは、荷物を巻き下ろす時に発生する回生電力を蓄電し、負荷の大きい巻き上げ時に再利用することでディーゼルエンジンの燃料消費量を低減し、排気ガス排出量を削減するハイブリッド型のラバータイヤ式門型クレーンを市場展開。今回NEDOに採択された開発事業では、水素燃料電池パワーパックと大型の蓄電池を組み合わせたクレーン駆動システムをラバータイヤ式門型クレーンに搭載し、駆動実証を行う。2023年3月までに、従来システムと同等の荷役能力を発揮出来ることを実証する。