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8月運輸・倉庫DIは3か月ぶり悪化、豪雨影響か

2021年9月3日 (金)

調査・データ帝国データバンク(TDB)が3日発表した8月の全国景気動向調査によると、運輸・倉庫業の景気DIは7月から0.3ポイント減少して36となり、3か月ぶりに悪化した。全業種では1.5ポイント減の39.2で、同じく3か月ぶりの悪化となった。

TDBは、新型コロナウイルスの感染者数の急増や西日本などでの豪雨の影響から、国内景気が「一時的な足踏み状態」に入ったとした。ただし今後については、緊急事態宣言の拡大などによる停滞の可能性はあるものの、「緩やかな回復が続く」との見方を示している。

物流業界の事業者からは「緊急事態宣言などが相次いで発出されたことから、運送業界への輸配送依頼は増大している」(集配利用運送業者)といった声が聞かれた一方、「水害の影響もあり、自動車製造ラインが時々止まっている」(一般貨物自動車運送事業者)との報告もあり、先行き不透明感は依然として続いているようだ。

今後の景気については、「鋼材の値上げ、材料不足はしばらく続くとみられ、2022年度は需給バランスがどうなるか見通せない」(普通倉庫)と不安視する見方を紹介する一方で、「輸出関連企業は堅調な伸びが期待できる」(一般貨物自動車運送)、「新型コロナウイルスの収束に向けて、少しずつ回復してくると期待」(港湾運送)といった楽観的な見通しも聞かれた。