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運輸・倉庫DIが2カ月連続改善、経済回復を反映

2021年8月5日 (木)

調査・データ帝国データバンク(TDB)が4日発表した全国景気動向調査(7月)によると、運輸・倉庫業の景気DIは6月から1.8ポイント上昇して36.3となり、2か月連続の改善となった。新型コロナウイルス感染症の拡大が継続しているものの、海外経済の回復傾向や、自動車関連などの輸出の急増が経済全体を後押ししているとみている。

物流業界の事業者からは「新型コロナウイルスや五輪開催の影響で流通に影響が出ている」(一般貨物自動車運送)や、「半導体の供給不足による取引先の減産傾向がしばらく続く」(梱包業者)などの声が聞かれる一方で、「中国向け製造設備関連の輸出が復調傾向」(沿海貨物海運)といった声も上がっているという。そのほか「主要顧客の自動車・素材関連メーカーが好調。国際部門が大きく売り上げを伸ばし、業績を押し上げている」(普通倉庫)との回答もあった。

今後の景気動向については、「軽油価格の高騰が続いており、先行きが不透明」(一般貨物自動車運送)、「倉庫・輸送の荷動きが読めない状況」(普通倉庫)などの意見がある一方で、「新型コロナウイルスの影響が収まれば、物流の動きは再度、活発化していく」(港湾運送)といった楽観的な見方もあると伝えている。なお、TDBは今後の経済全体の見通しについては、「感染拡大防止と経済活性化のバランスのなか、回復傾向で推移する」としている。