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スペクティの災害監視システムを評価、内閣府が採択

2021年9月8日 (水)

環境・CSRSpectee(スペクティ、東京都千代田区)は8日、衛星画像とSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の投稿画像の解析をかけ合わせた災害監視システムの開発について、内閣府の宇宙開発戦略推進事務局が実施する「令和3年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に採択されたと発表した。衛星画像を活用して災害状況を適時に確認できるシステムを構築した実績が評価された。

SNSからのリアルタイム3D浸水推定図(出所:Spectee)

スペクティでは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の投稿から数分で水害発生時の浸水範囲を推定し、地図上に可視化する技術の開発を進める。冬季には道路の積雪や凍結の状態を自動監視し、自治体や道路管理会社に提供を行う。SNSの特徴としてリアルタイム性が高く、災害発生時に即座に被害範囲を予測・可視化ができる利点がある一方で、人の少ない山間部や夜間については、SNSへの投稿が少なく解析結果に誤差が生じることがある。この課題を解決するため、山間部や夜間であっても俯瞰した画像データが取得できる衛星画像を活用することで、より正確性の高い災害監視システムの開発を目指している。

▲衛星画像とSNS画像を組み合わせた災害監視システムの概要図(出所:Spectee)

スペクティは今回採択されたプロジェクトで、衛星画像の提供と解析についてリモートセンシングの専門家集団であるリモート・センシング技術センター(東京都港区)と協力して進めていく方針だ。実証実験のフィールドとして福井県と大分県からデータ提供の支援を受ける予定という。