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川崎汽船と日本IBM、自動車船荷役の最適化を実証

2021年10月27日 (水)

▲AI カメラによる監視のイメージ(出所:川崎汽船)

荷主川崎汽船と日本アイ・ビー・エム(IBM、東京都中央区)は27日、IoT機器やAI(人工知能)を活用し、自動車船内における車両走行、車両や作業員の位置、作業員のバイタルなどの情報を分析して荷役作業の品質向上を図る実証実験を行ったと発表した。

車両の走行スピードの抑制や作業員と車両の接触防止、車両の追突防止、作業員のバイタル情報の収集について検証した。船内に位置情報センサーと状況監視カメラ、スピード計測機器を設置してデータを収集。AIによる画像認識技術を利用して、カメラ映像から自動車と作業員を分別し、接近状況を把握した。ウェアラブルデバイスを用いて心拍データを取得し、アルゴリズムを元に解析したデータから作業員のストレス傾向を調べた。これらのデータを分析し、船内でのスピード違反やヒヤリハットの発生件数、発生状況を可視化することで、安全管理強化による作業品質の向上を図る。

データ分析にはIBM Cloudを採用。日本IBMはセンサー情報の収集、管理、分析のため、大規模データのリアルタイム可視化、AIによる異常検知、構成可能なダッシュボードを提供するリモートモニタリングのソリューションをIBM Cloud上に構築。データサイエンティストが中心となり、IoTアプリケーションの設計やデータ分析などを支援する。

川崎汽船は、今回の実証実験の結果を踏まえて、実装に向けたさらなる検証を進めていく。