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UDトラックス、大型トラック「クオン」2件リコール

2021年11月9日 (火)

(出所:UDトラックス)

行政・団体国土交通省は8日、UDトラックス(埼玉県上尾市)が、大型トラック「クオン」のフロントやインターアクスルプロペラシャフトに不具合があるとして、リコール(回収・無償修理)を届け出たと発表した。対象は2017年5月10日からことし7月22日までに製造された計1万7587台。

フロントおよびインターアクスルプロペラシャフトにおいて、ユニバーサルジョイント組み付け時の軸方向ガタ調整工程が不適切なため、ジョイント部の軸方向のガタが許容値を超えているものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、グリースが漏れ出し泥水などがベアリングカップ内に浸入。グリースの劣化による潤滑不足でベアリングが焼き付き、ユニバーサルジョイント部が破損し、最悪の場合、プロペラシャフトが脱落して走行不能となるおそれがある。

改善措置として、全車両のユニバーサルジョイント部のガタ量を計測し、許容値を超えるものは良品に交換する。ただし、良品の準備に時間を要するための暫定措置として、ユニバーサルジョイント部にグリースが給脂できない場合は、良品に交換する。ガタ量が0.3ミリメートル以上の場合は、当該プロペラシャフトを良品に交換する。ガタ量が0.1ミリメートルを超え0.3ミリメートル未満の場合は、グリースを5000キロメートルまたは6か月ごとのいずれか早く到達した時点で給脂を行い、準備ができ次第良品に交換する。

(出所:UDトラックス)

また、UDトラックスは8日、クオンの除雪車両においてリアシャーシ入出力モジュールに接続するハーネスのボディアース端子部の防水処理に不具合があるとして、リコールを届け出た。対象は18年5月9日からことし8月27日までに製造された計899台。

除雪車両において、雨水または雪解け水などがアース線に浸透しリアシャーシ入出力モジュール接続コネクター内を腐食させることがある。そのため、導通不良または短絡により運転席のマルチディスプレイモニターに警告メッセージが表示され、テールランプ類が不点灯となるおそれがある。

改善措置として、全車両のアース線を対策品に交換する。また、リアシャーシ入出力モジュール接続コネクターを点検し、腐食状態が酷い場合はハーネス全体及びリアシャーシ入出力モジュールを新品に交換する。対策品の準備に時間を要するため、暫定措置としてアース線のボディアース端子部にブチルテープで防水処理を実施し、対策品の準備ができ次第、恒久対策を実施する。なお、リアシャーシ入出力モジュール接続側ハーネスコネクターも点検し、腐食状態がみられる場合はコネクターを新品に交換する。