テラドローン、ブルガリア運航システム開発に協力

国際Terra Drone（テラドローン、東京都渋谷区）は12日、グループのユニフライ（ベルギー）がブルガリア航空管制局BULATSAのドローン運航管理システム「U−スペース」の開発に協力すると発表した。航空交通管理サービスプロバイダーのFrequentis（フリークエンティス、オーストリア）が100万ユーロ（1億3000万円）で受注。ユニフライは技術サポートの立場で共同開発を進める。

2023年1月に施行される欧州規則に従い、欧州各国にて急ピッチで進められているドローンの安全な運用をサポートする。ドローンの無人運航技術であるU−スペースが完成することにより、目視外のドローン飛行が可能となる。今回の受注は民間航空や防衛、公共交通機関の市場で70年以上の経験を持つフリークエンティスとの提携が縁となり実現した。ユニフライはフリークエンティスとともに、ブルガリア国内におけるドローン市場の成長を中長期的にサポートしていく。

（出所：ユニフライ）

ユニフライは、ドイツやカナダ、スペインなど欧米諸国のドローン運航管理システムであるUTMの開発・受注実績を持つ。これまでも各国のドローンの商用化や市場拡大を目的としたプロジェクトに参画し、その知見の豊富さや技術力の高さに定評があることから、ブルガリアのドローン市場の未来を担う重要な役割に抜てきされた。

23年の規則施行を見据えて、欧州ではドローンの運航管理システムの入札案件の増加が予想される。ドローン運航管理システム開発への協力は、システム開発に関わるコンサルティングのほか、保守・メンテナンス、ドローン飛行計画の管理など中長期にわたる継続的な収入が見込めるビジネスチャンスでもある。ユニフライは、これからも欧州域内での実績を積み重ねながら、ドローン市場のデファクトスタンダードを目指す。

テラドローンは、新しい移動手段へのニーズ、災害時の救急搬送や物資輸送の必要性の高まりを背景に、21年より空飛ぶクルマ領域へ本格的に参入。22年に予定されている日本国内のドローン規制緩和を見据え、ユニフライの豊富な実績と知見を活かしながら安全で効率的な飛行を実現する運航管理を検証し、低空域のインフラにおける課題解決を推進する。