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テラドローン、サウジでドローン無人運航を実装

2021年11月18日 (木)

(出所:「NEOM」ホームページ)

国際Terra Drone(テラドローン、東京都渋谷区)は17日、グループ会社のユニフライ(ベルギー)が、サウジアラビアで進行中の巨大スマートシティプロジェクト「NEOM」に参加し、ドローン無人運航システム(UTM)の開発実装を実現したと発表した。UTMのわずか2か月という短期間での実装は異例で、注目を集めそうだ。

NEOMは、サウジアラビアが同国北西部の紅海・アカバ湾沿岸に再生可能エネルギーを動力源とする2万6500平方キロメートルの都市建設プロジェクト。世界経済の中心として貿易やイノベーションのハブとなることを目指すこのプロジェクトは、サウジアラビアが2030年をターゲットに進める経済多角化事業のひとつだ。ムハンマド・サルーン皇太子をトップに据える特別機関が監督し、操業は政府ファンドが行う。既存の政府の枠組みから外れ独自の法律が適用されるユニークさから、すでに国内外から巨額の投資が集まっている。

ドイツやスペイン、カナダなど欧米諸国のドローン運航管理システムにおける開発実績を持つユニフライが、NEOMにおける輸送サービスのインフラ構築の一端を担当。これまでも各国のドローン商用化や市場拡大を目的としたプロジェクトに参画した実績から、知見の豊富さや技術力の高さが評価されている。ローカライズや飛行承認プロセスの確認などに一定の時間がかかるUTM導入について、プロジェクトでは2か月という短期間で実装した。

(出所:ユニフライ)

今回の開発案件を経て、開発における効率化や開発スピードの向上を実現する体制が整いつつある。今後は、さらに難易度の高いクライアントニーズにも応えていく。

ドローン運航管理システムの開発は、国家単位で行われる入札案件が中心だったが、今後は地域や都市レベルでの案件が増加していくことも予想されることから、ユニフライはドローン運航管理システムにおける実績を積み重ね、ドローン市場のデファクトスタンダードを目指す。