テラドローン、ドローン運航システム開発に協力

話題テラドローン（東京都渋谷区）は12日、海外グループ会社ユニフライ（ベルギー）が、スペイン航空管制局のドローン運航管理システム「U−スペース」の開発に協力すると発表した。航空交通管理システムにおける世界最大級のサプライヤーであるインドラ（スペイン）が135万ユーロ（1億7685万円）で受注。ユニフライと航空宇宙機器メーカーのエアバス（フランス）が開発パートナーとしてインドラと提携し、共同で開発を進めていく。物流をはじめとする多様なドローン活用方法の実現を目指す。

今回の開発は、スペイン航空管制局が2023年1月施行の欧州規則に従い、スペインにおけるドローンの安全な運用を支援する狙い。U−スペースの完成により、目視外のドローン飛行が可能となる。スペイン航空管制局は、航空機やドローン運航、航空関連の情報を統括するスペインで唯一の機関となるだけでなく、欧州初の取り組みとして他国との差別化を図る。インドラとの提携は、23年までの実行スケジュールを持つ24か月延長可能な契約であり、スペインにおけるドローン市場の成長を中長期的に支援していく。

ユニフライはドローンの運航管理システムUTMを開発し、欧米5か国に導入した実績がある。これまでもドローンの商用化や市場拡大を目的としたプロジェクトに参画。ドローンの運航管理に関する知見の豊富さや技術力の高さが評価されていることから、スペインにおけるドローン市場の未来を担う役割を期待されている。

テラドローンは、新しい移動手段への期待や、災害時の救急搬送や物資輸送の必要性の高まりなどを背景に、ことしから「空飛ぶクルマ」領域へ本格的に参入。22年に予定されている日本国内でのドローン規制緩和を見据えて、ユニフライの豊富な実績と知見を活かしながら安全で効率的な飛行を実現する運航管理を検証し、低空域のインフラにおける課題解決を目指す。