荷主ピアブ・ジャパン(東京都葛飾区)は21日、「第6回ロボデックスロボット開発・活用展」で、商品を吊り上げて搬送するロボット用グリッパーユニット「piCOBOT」(パイコボット)を紹介した。物流現場における商品の持ち上げ搬送に活躍する機器として、真空状態にすることによる「吸着」技術を応用した。
ロボットアームの先端にpiCOBOTを装着し、その先に「サクションカップ」と呼ばれる吸着器で商品を吸い付けて持ち上げる。荷物を傷つけることなく、作業員の手を介さずに持ち上げることが可能だ。袋物など吸着面が硬くない対象物の吊り上げにも対応できる。
ピアブ・ジャパンは、piCOBOTに二つのサクションカップを装備できるpiSAVEバルブを2021年秋に導入。同時に二つの商品を吊り上げることが可能となり、搬送効率が大きく高まる。二つの形状の異なるサクションカップや、片方に指状の真空ソフトグリッパーを備えることも可能で、同時に種類の異なる商品を運ぶこともできる。今後、積極的に倉庫現場などに訴求していく方針だ。
こうした複数の商品を同時に運べる技術を展開することで、ロボットの台数を減らすことも可能であることから、ピアブ・ジャパンは「『ロボットの省人化』を推進する発想を訴求していく」(吉江和幸社長)と意気込む。