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商船三井など、メタノール燃料内航船開発で提携

2022年3月11日 (金)

環境・CSR商船三井など6社は11日、国内初のメタノールを燃料とする内航タンカー開発に関する戦略的提携に合意したと発表した。経済産業省と国土交通省の「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業費補助金」に採択された。商船三井など6社は、メタノールを舶用燃料に使用するエンジン搭載の内航タンカーを2024年に完成させる計画だ。

このたび提携に合意した6社は、商船三井▽商船三井内航(東京都港区)▽田渕海運(大阪市西区)▽新居浜海運(愛媛県新居浜市)▽村上秀造船(愛媛県今治市)▽阪神内燃機工業(神戸市中央区)。

▲業務提携における各社の役割(出所:商船三井)

メタノールは重油と比較して、燃焼時の硫黄酸化物や粒子状物質、窒素酸化物、二酸化炭素の排出量を削減できる船舶燃料として注目が集まっている。常温常圧の液体燃料として極めて優れた特性を持つ。環境にやさしい燃料として外航船で活用されているが、内航船では今回の建造船が初めてとなる。

(イメージ)

メタノールは二酸化炭素と水素を原料とすることから、将来的には二酸化炭素の回収・輸送事業を活用することで、洋上風力や波力など再生可能資源に由来する電力を利用した水素と合成して製造することも可能になる。メタノールを燃料として再利用すれば環境循環型のビジネスモデルを構築できるほか、排出される二酸化炭素も削減できる。

6社は今回の提携合意を契機として、それぞれが強みを持つ技術やノウハウ、ネットワークを集結することで、脱炭素化社会の実現を目指す。