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商船三井、LNG燃料船のメタン削減事業で設計認証

2022年3月17日 (木)

▲AiP(出所:商船三井)

認証・表彰商船三井と日立造船、ヤンマーパワーテクノロジー(YPT、大阪市北区)の3社は16日、液化天然ガス(LNG)から出るメタンを酸化させ、大気中へメタンが排気されるのを削減する「メタン酸化触媒システム」に関して、日本海事協会より基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。今回のAiP取得によってシステムの社会実装を後押しし、LNG燃料船の環境負荷低減をさらに推進させる契機として期待される。

LNG燃料船から排気されるメタンを削減する技術の開発事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発」において採択されたプロジェクトの一環。日立造船とYPTがコンセプト設計し、商船三井がそのコンセプト設計を基に実船による実証運航を行った。船舶の建造とシステム搭載設計を担う名村造船所と共同でリスク評価を通じた作り込みを進めた結果、可燃燃料を使用する船舶の国際的な安全コードを考慮し、安全対策を織り込んだ仕様であることが確認された。

この事業では2021年度から26年度までの6年間でコンセプト設計の実機実証を行う。メタン酸化触媒とエンジンの改良を組み合わせることで、LNG燃料機関のメタン排気の削減率を70%以上に引き上げるとしている。