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川崎汽船、新形式FLNGハルで設計基本承認

2022年4月14日 (木)

(イメージ)

ロジスティクス川崎汽船は14日、日揮グローバル(横浜市西区)と共同で、既存LNG輸送船のLNG貯蔵タンクを利用した新形式FLNGハルの概念設計を確立し、アメリカ船級協会(ABS)から、設計基本承認を取得したと発表した。

両社は国土交通省の支援を得て新形式のFLNGハルを開発、その中心的な機能であるLNG貯蔵設備として、旧世代の既存のLNG輸送船から球形(モス型)タンクを移設・再利用することで、高価で特殊技術を要するLNG貯蔵タンクを新造せずにハルの建造費を低減するほか、建造することが可能な造船所の選択肢を増やし、納期短縮や価格を抑える効果が期待されるという。

共同取得した設計基本承認は、LNG貯蔵タンクを含むハル(船体)部分と、トップサイドと呼ばれる上載プラントで構成され、天然ガスを液化してLNGの生産・貯蔵・出荷を洋上で行うFLNG(浮体式LNG生産設備)の安全性、技術要件基準を満たすという承認を受けたことを示す。

FLNGは、原料ガス輸送用のパイプライン敷設コストを削減し、ガス田枯渇後もFLNGを別の海域に転用できることから、陸上から遠く離れた海底ガス田、なかでも陸上LNGプラントでは採算が合わない中小規模ガス田の開発に適しているとされ、アジア・アフリカ地域を中心にFLNGによる事業化計画が複数進展している。