ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日本海事協会、GSCの次世代燃料船の設計を承認

2022年4月22日 (金)

▲AiP手交式の様子(出所:日本海事協会)

認証・表彰日本海事協会(ClassNK)は21日、次世代環境船舶開発センター(GSC)が開発した、アンモニアへの燃料転換を前提としたアンモニアReady-LNG(液化天然ガス)燃料パナマックスバルク船に関する基本設計承認(AiP)を発行した、と発表した。

同協会はGSCの新たな設計について、LNG燃料により当面の低炭素化に対応しつつ、アンモニア燃料への転換またはカーボンニュートラルメタンの利用の両方に対応可能であると評価。将来の燃料の転換期が不透明であることを考慮し、新燃料の普及動向に応じて柔軟で効率的な対応が可能である点も承認に値すると判断した。

LNG燃料船としての安全コードを取りれた鋼船規則や、代替燃料船のガイドラインに則った設計審査を行ったところ、要件の適合を確認したことで、アンモニアReady-LNG燃料船としてAiP発行に至った。

燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、船舶の脱炭素燃料としての活用が期待される一方で、人体への毒性や材料に対する腐食性があることから、取り扱いには適切な安全確保措置を講じる必要がある。日本海事協会は、「業界をリードする企業との協業で得られた知見を規則やガイドラインに取り入れることで、業界全体の脱炭素化を支援していく」としている。