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NSU海運、ドライバルク回復が奏功し大幅増益に

2022年4月28日 (木)

(イメージ)

財務・人事NSユナイテッド海運(NSU海運)が4月28日発表した2022年3月期連結決算は、売上高が前期比41.5%増の1959億4100万円、営業利益が4.0倍の267億1100万円、経常利益が4.8倍の266億600万円、親会社株主に帰属する当期純利益が3.8倍の235億8200万円だった。

外航海運事業は、ドライバルクが経済回復に伴う世界的な荷動きの増加が奏功し業績を拡大。ケープ型撒積船も、世界経済の回復に伴う鉄鋼原料の荷動きの増加により、航路の平均用船料率は上昇を続けた。パナマックス型以下の中小型撒積船は、中国が豪州との政治的対立を背景に石炭調達先をシフトしたことに伴う輸送トンマイルの増加や、堅調な中国向け穀物輸送需要が市況の押上げ要因となり、当期を通して高水準で推移した。

内航海運事業は、鉄鋼関連貨物が製造・建設セクターの回復により原料輸送部門の輸送量が当初の見通しを上回る一方で、鋼材輸送部門の輸送量は半導体不足による自動車生産停滞から当初の見通しを下回った。セメント関連貨物は建設需要の増加や荷主の調達先の多様化により、輸送量は当初予想を上回った。タンカーは、LNG(液化天然ガス)とLPG(液化石油ガス)の輸送で需要が下期から回復に転じたことで、輸送量は想定を上回った。

2023年3月期の連結業績予想は、売上高が1900億円、営業利益が210億円、経常利益が200億円、親会社株主に帰属する当期純利益が178億円。