ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

豊田自動織機製4車両が世界的なデザイン賞に選定

2022年5月20日 (金)

▲金賞の電動式リーチタイプフォークリフト「BT Reflex E-series」(出所:豊田自動織機)

認証・表彰豊田自動織機は19日、グループの産業用車両4製品が「iFデザインアワード2022」に選定されたと発表した。そのうち、欧州子会社が生産する電動式リーチタイプフォークリフト「BT Reflex E-series」(BTリフレックスEシリーズ)が金賞に選ばれた。

iFデザイン賞は、1953年に設立された世界で最も長い歴史を持つデザイン団体である独ハノーバーのiF International Forum Design(iFインターナショナルフォーラムデザイン)が主催する、国際的に権威のあるデザイン賞のひとつ。ことしは57の国・地域から1万件を超える応募案件から、デザイン賞3512件、金賞73件を選定した。

金賞に選ばれたBT Reflex E-seriesは、オペレーターの上方確認作業の繰り返しによる作業姿勢による負担を軽減するため、運転席が傾斜する世界で唯一のフォークリフト。オペレーターに配慮した設計だけでなく、安全性や人間工学、エネルギー効率などあらゆる面で優れたデザインである点が高く評価された。ドイツ・デザインアワード2022においても金賞を受賞している。

その他、iFデザイン賞を受賞したのは、自動運転トーイングトラクター▽電動式カウンタータイプフォークリフト「Traigo 80 2-3.5ton」▽ウルトラリフター――の3製品。


▲iFデザイン賞を受賞した(左から)自動運転トーイングトラクター、Traigo80 2-3.5ton、ウルトラリフター

自動運転トーイングトラクターは、空港で手荷物や貨物を収容したコンテナなどをけん引し、自動運転で搬送する車両。周囲の状況や自車、目的地の位置を的確に認識して安全で正確な走行を実現する技術として、2次元と3次元の「LiDAR」(対象物に照射したレーザー光の反射光を測定することで対象物までの距離を正確に測定できるセンサー)による障害物検知や自動停止、路面パターンマッチング(車両の位置・姿勢情報を取得する技術)、衛星測位システムによる自己位置推定・誘導機能を採用している。豊田自動織機は実用化に向けて、2021年3月に羽田空港で全日本空輸(東京都港区)と共同で実証試験を行った。2021年度グッドデザイン賞でもグッドデザイン・ベスト100を受賞している。

Traigo80 2-3.5tonは、屋内外での運転に適した耐久性と信頼性を兼ね備え、騒音・振動からオペレーターを保護する運転席のフローティング構造や、エルゴノミクスを追求したタッチ画面付きアームレストを搭載。快適で使い勝手のよい作業環境を提供するとともに、電動化を促す取り組みだ。

ウルトラリフターは、顧客の物流倉庫を再現した仮想空間内で自動運転を学習するフォークリフト。人工知能により人や物を認識するとともに、優先順位をつけて状況判断を行うことで動作を学習。他の物流機器と連動して最適な走行ルートや機台の台数を算出し、迅速な現場への導入を実現する。