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川重、日立物流拠点で荷降ろしロボットの実機検証

2022年6月9日 (木)

荷主川崎重工業は8日、人間に代わり荷降ろしを行うデバンニングロボット「Vambo」(バンボ)を用いた実機検証を、日立物流「柏プラットフォームセンター」(千葉県柏市)で開始したと発表した。

バンボは、川崎重工業が開発した中型汎用ロボット「RS080N」にAGV(無人搬送車)を組み合わせた。コンテナ内に自動で進入し、大小様々な重量物の荷降ろしを行う。

▲デバンニングロボット「Vambo」(出所:川崎重工業)

一般的なコンテナには1台あたり500個から1000個のケースが積まれており、従来は人手で搬出していた。バンボは、新開発の3次元AI(人工知能)ビジョンシステムとケース取り出しハンドにより、人の手を借りずに1時間に最大600個の荷降ろしが可能だ。

今回の実機検証は、実際の現場でコンテナからの荷降ろしを行うことで、運転フローの操作性検証やサイクルタイムの実計測、安全装置の動作確認などを行う。物流拠点でのコンテナからの荷降ろし業務は、現場従事者にとって身体的な負担が大きく、作業の効率化が課題になっていた。

バンボの導入により荷役作業者の負荷を軽減するとともに、省人化に大きく寄与することが期待される。川崎重工業は今回の実機検証を契機として、今後も労働力不足の解消や自動化による作業の効率化といった物流分野の課題を解決するため、自社製ロボットを活用したソリューションを引き続き提供していく。

■Vamboの概要
本体寸法:3590ミリ×973ミリ×2374ミリ(H)
最大走行速度:時速3.6キロ
対応ケース寸法:(最大)650ミリ×650ミリ×700ミリ(最小)280ミリ×220ミリ×140ミリ
最大可搬質量:30キロ