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ラサール・東急不動産・NIPPOが共同開発する名古屋市中心部の巨大物流施設

東海で最大規模「ロジポート名古屋」の3つの強み

2022年8月17日 (水)

▲ロジポート名古屋の完成イメージ

話題2023年7月、物流施設の空白地帯である名古屋の中心部に、東海エリアで最大規模の物流施設「ロジポート名古屋」(名古屋市中村区)が誕生する。ラサール不動産投資顧問(東京都千代田区)、東急不動産(同渋谷区)、NIPPO(同中央区)の3社が共同で手がける、ナゴヤドーム7個分に相当する巨大物流施設だ。

「倉庫があって、そこで働く人の手があって、運ぶための足がある。それらが三位一体になっているのがロジポート名古屋です」。ラサール不動産投資顧問シニアヴァイスプレジデントでリーシングマネジメントの木地康之氏は、ロジポート名古屋の強みをこう表現する。立地面だけでも期待感のあるロジポート名古屋だが、魅力はそれだけにとどまらない。ここでは、ロジポート名古屋の強みについて、木地氏と東急不動産ロジスティクス事業部の中嶋俊輔・副グループリーダーの2氏に聞いた。

▲(左から)ラサール不動産投資顧問シニアヴァイスプレジデントの木地康之氏、東急不動産ロジスティクス事業部副グループリーダーの中嶋俊輔氏

従業員確保の競争に負けない優位性

まずは、高いアクセス性だ。ロジポート名古屋への電車でのアクセスは、3路線(名古屋市営地下鉄東山線・JR線・近鉄線)を利用できる八田駅からいずれも徒歩10分圏内だ。

木地氏は語る。「これからいくら現場を自動化や機械化するといっても、倉庫内で働く従業員の確保は競争になってくると思います。こうした従業員の確保に適した場所であることは重要なポイントです」

従業員確保におけるメリットについて「愛知県は車文化といわれますから、車を利用されることも多いと思います。でも雇う側からすれば、通勤中に事故があったらどうするんだ、渋滞はどうするんだ、雪が降ったら人がこない、などと心配もありますから、企業側は出来る限り公共交通機関を使って欲しいはず。電車通勤の利便さはもちろん、さらにいえばロジポート名古屋であれば、周囲に住宅地が有りますので歩いて通勤できる人材の確保も可能です」(木地氏)と話す。

「名古屋市内への配送拠点」と「長距離輸送の中継基地」としてのアクセスの良さ

足回りの良さも武器のひとつだ。

「アクセスのしやすさを生かせば、名古屋市内の配送は日に何回転も回せますので、そういった配送をメインとするお客様に喜んで使っていただけるのかなと思っています」。木地氏は名古屋市内の配送への利便性を強調する。

他にも名古屋駅からの近さを活用できる方法として、ショールームやスタジオ、研究施設、本社事務所の用途にもマルチユースとして対応できるという。

名古屋高速道路「烏森出入口」「千音寺出入口」を経由して、東名阪自動車道や伊勢湾岸自動車道を利用できるメリットも大きい。時間外労働の上限規制などに代表される働き方改革関連法の施行に伴い物流業界で生じる「2024年問題」を視野に捉え、運転手の拘束時間短縮化にも近さ=効率化として寄与する。

(クリックで拡大)

「首都圏と関西圏の中間地点にあるとともに、北陸地方へも高速道路で直結する名古屋市という立地が持つ意義は大きい。広域物流における中継基地としてドライバーチェンジの可能なセンターであると考えています」(木地氏)

愛知県豊田市や三重県鈴鹿市など自動車産業関連含めた産業集積地にある物流拠点として、市内の希少な配送拠点としての機能も果たすことにより、幅広いニーズを獲得していく狙いだ。

「柔軟さ」と「荷さばきの効率性」に着眼したプランニング

ロジポート名古屋の魅力は立地だけではない。施設の細部にわたるこだわりも物流の最適化に貢献する。

その中でも特に「C型車路」と銘打ち、建屋内側を囲うようにCの字を描きながら車両を回遊させるプランが特徴的だ。上りと下り用に設置された2つのランプウェイをつなぎ、全フロア全区画倉庫前まで接車が可能。最小で880坪(2640平方メートル)と名古屋マーケットを意識した小刻みな区割りを実現した。

各階の全区画での接車を可能にするダブルランプウェイ、3棟を一つの車路でつなぐC型車路を採用(クリックで拡大)

なお、建屋の4階は柱間最大20メートル×30メートルスパン、天井高最高7.4メートル確保。保管効率が良いのはもちろんのこと、高さを使う自動倉庫の導入に配慮しているのも特徴だ。

中嶋氏は「物流が多様化して、サービスレベルも高くなっている状況を考えると、この時代に合っている立地と商品性だと考えます。最適な面積で使えたり、両面バースを使えたり、お客様が求めるオペレーションを、より効率化できる施設です」と自信をのぞかせる。

用途は発想次第、倉庫の基準を変える「ロジポート名古屋」

ロジポート名古屋の強みをこうして振り返ってみると、その規模・立地・機能から多種多様なニーズをかなえるキャパシティーが備わっていることが分かる。東海エリアで最大級の巨大物流施設は、これら3つの強みを駆使した巧みなオペレーションで、この恵まれた立地ならではの物流サービスを提供する。東海エリアにおける物流拠点網の勢力図を変えるほどのポテンシャルを持った施設の誕生に、期待が高まる。

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