三井倉庫が特許出願、CO2排出量算定ツール

環境・CSR三井倉庫ホールディングス（HD）は23日、荷物を輸送中のCO2排出量を簡単に算定できる自社開発ツールについて、特許を出願したと発表した。国内外を問わず、任意の2地点間の輸送で出るCO2の量が、トラックや鉄道、船舶など輸送手段ごとに自動で計算できるもので、同社は無料公開している。

（クリックでSustainaLink Emissions Calculatorを開く、出所：三井倉庫ホールディングス）

発表によると、このツールは「SustainaLink Emissions Calculator」（サステナリンク・エミッションズ・カリキュレーター）と言い、インターネット経由で誰でもどこでも利用できる。

利用者はこのツールの画面で、「貨物重量」「輸送手段」「出発・到着地」の3つを入力する。入力する際は、入力候補の選択肢が提示され、また、地図上から直感的に地点を選ぶこともできる。算定結果の出力画面では、輸送手段ごとに、輸送ルートとCO2排出量が地図や表、グラフで表される。排出量の算定結果を簡単に知ることができ、トラックや船など輸送手段ごとの比較もできる。

同社は、「CO2排出量算定での専門知識や予備知識がなくても、排出量が出せる。入力の手間も軽減できる」と説明している。トラック輸送を鉄道や船舶に切り替える「モーダルシフト」を検討している運送会社や荷主が増えているが、このツールによってCO2排出量の削減効果が簡単につかめ、モーダルシフトの促進につながると期待される