財務・人事CMA CGM(フランス)は14日、2025年第3四半期の決算を発表した。米中を中心とした通商摩擦や紅海・アデン湾情勢など、地政学リスクが続く不安定な環境の影響を受け、連結業績は前年同期比で減収減益となった。一方、物流や航空、ターミナルなどの周辺事業は底堅く推移し、事業ポートフォリオの分散効果が改めて示された。
連結売上高は140億4200万米ドルで前年同期比11.3%減、EBITDAは29億5500万米ドルで40.5%減、EBITDAマージンは21.0%と10.3ポイント低下した。最終利益は7億4900万米ドルで72.6%減となった。第2四半期に米中間貿易がほぼ停止する局面があった反動で、四半期ベースでは改善したものの、海運市況の軟化が重荷となった。
主力の海運事業では、輸送量は620万TEUと前年同期比2.3%増加した。東西基幹航路が再編されるなかでも、域内貿易や南南貿易が堅調に推移し、需給に応じた船腹再配置が奏功した。一方、売上高は90億米ドルで17.4%減、EBITDAは22億2800万米ドルで48.8%減となり、平均運賃の低下が収益を圧迫した。EBITDAマージンは24.9%と15.3ポイント低下している。
物流事業は、完成車物流や欧州の陸送市場の低迷を背景に、売上高が45億7800万米ドルで4.9%減、EBITDAは4億2800万米ドルで6.8%減となった。マージンは9.3%と小幅な低下にとどまり、相対的には安定した収益基盤を維持した。トルコでのボリュサン・ロジスティック買収完了など、成長市場への投資も進めている。
ターミナル、航空、メディアなどの「その他事業」は大きく伸長した。売上高は12億1800万米ドルと55.0%増、EBITDAは2億9900万米ドルでほぼ倍増した。航空貨物ではB777Fの最終機受領により8機体制となり、27年以降はA350F導入による脱炭素化も計画する。
地域戦略では、インドでLNG燃料1700TEU型6隻の新造を決定し、将来的なインド船籍船隊構築に着手。サウジアラビアではジッダ港第4ターミナルの共同運営で合意し、欧州ではハンブルク港ターミナルへの出資やフレイトライナー・UK・インターモーダル・ロジスティクス(英国)の買収を通じ、鉄道を含む複合一貫輸送を強化する。フランスでは世界最大級の2万4000TEU型LNG船10隻を仏船籍登録し、国内投資を継続する姿勢を示した。
同社は2050年ネットゼロを掲げ、風力補助推進船「Neoliner Origin」への参画や環境認証取得など、環境対応も加速している。先行きについては、船腹供給増と需要軟化を見込みつつ、厳格なコスト管理と機動的な運営で競争力を維持する方針としている。
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