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大和ハウス、大阪内陸の新名神沿線で大型倉庫稼働

2022年9月7日 (水)

▲DPL茨木北の外観(出所:大和ハウス工業)

拠点・施設大和ハウス工業は7日、マルチテナント型物流施設「DPL茨木北」(大阪府茨木市)の建築工事が完了したと発表した。同市彩都地区の産業団地「茨木北テクノタウン」内に開発した、延床面積11万5000平方メートル超の大型施設で、総事業費は270億円。賃貸型物流施設の需要が高い関西圏における倉庫供給力の向上に貢献しそうだ。

関西圏でもEC(電子商取引)関連の物流量増加を背景に、マルチテナント型物流施設への需要が堅調に推移。首都圏や中部圏と比べても低水準の空室率を維持している。

とりわけ需要の高い大阪府内における物流施設展開は、南港や天保山などの湾岸地域で物流施設開発が先行していたが、新名神高速道路の延伸に伴い、茨木市や高槻市など内陸部での開発が急速に進んでいる。

大和ハウス工業は2015年10月、茨木市の彩都東部中央東土地区画整理事業地内で茨木北テクノタウンの開発を開始し、順次販売を進めてきた。DPL茨木北の完成により全7区画がそろった。

DPL茨木北が位置するエリアは、希少価値の高い関西圏内陸部の北摂エリア。流通加工・物流関連企業の倉庫などが集積する。新名神高速道路茨木千提寺インターチェンジ(IC)から1.6キロ、名神高速道路茨木ICから6.4キロに位置し、近畿エリアから広域には西日本エリアまでアクセスできるのも特徴だ。大阪国際(伊丹)空港から20キロ圏内で空路輸送にも活用できる。近隣には生活環境が整った彩都西地区をはじめとした大規模ニュータウンもあるため、職住近接の就労環境が整い従業員確保の観点でも優位性が高い。

BCP(事業継続計画)対応では、地震発生時に荷物や設備のダメージを最小限に抑え、建物の機能を維持できるよう、物流施設ではまだ珍しい免震システムを導入。揺れの軽減による上層階の荷崩れの抑制や短時間での事業の再開が可能だ。

さらに就業環境にも配慮した仕様も訴求力を高める要素だ。テナント企業の従業員が仕事と子育てを両立できるよう、専用の保育所を施設内に完備。0歳から5歳まで最大10人の保育が可能だ。職場に保育所があるため、親子で通勤ができ、緊急時でも保護者がすぐに対応できる。

■DPL茨木北の概要
所在地:大阪府茨木市彩都はなだ2-2-1
敷地面積:5万69.51平方メートル
延床面積:11万5772.50平方メートル
賃貸面積:9万3082.23平方メートル
構造・規模:プレキャスト・プレストレストコンクリート造(一部鉄骨造)、地上5階建て
建築主:彩都はなだ開発特定目的会社(出資比率:大和ハウス工業50%、フジタ50%)
着工:2020年11月1日
完工:2022年8月31日
稼働開始:2022年9月1日