日野｢選ばれる会社に｣、不正認証問題受け新理念

▲HINOウェイ（出所：日野自動車）

荷主日野自動車は27日、トラックなどのエンジン認証に関する不正問題を受け、ことし6月に掲げた新たな企業理念「HINOウェイ」を社内に浸透させ、企業改革に取り組むと発表した。一連の問題を巡っては、外部有識者による特別調査委員会の報告書で、セクショナリズムやパワーハラスメント体質といった社内風土が問題視され、コンプライアンスに対する意識の薄さも指摘された。同社は「企業風土を変えていくためには、役員および従業員一人一人が共通の価値観を持って行動につなげていく必要がある」として、新しい企業理念のもとで職場風土と意識の改善を図る。

具体的には、理念を浸透させる取り組みとして「理念改定プロジェクトメンバーから全社に向けて、込めた思いとともに新たな理念を発表」「全部長へのHINOウェイ説明会」をはじめ、職層や部署別、職層間の対話会や研修を実施する。さらに、新理念に触れて考える機会を増やすため、冊子と携帯カードをすべての役員・従業員に配布するなど、社内のあらゆる機会を捉えて浸透を目指す。

「HINOウェイ」の中で、小木曽聡社長は「成長を急ぐあまり、大切なものを見失ってしまった」「働く上で基盤となる職場・人財育成への対応が十分でなく、大前提であるコンプライアンス・安全・品質最優先の経営・企業風土づくりができていなかったと反省している」と謝罪。その上で「お客様や社会になくてはならない会社、いつまでも選んでいただける会社に生まれ変わる」と誓っている。

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