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オムロンにロボ大賞経産大臣賞、AMR基盤を評価

2022年10月12日 (水)

▲LD/HDシリーズ(出所:オムロン)

認証・表彰経済産業省は12日、10回目となるロボット大賞の経済産業大臣賞にオムロンのモバイルロボット「LD/HDシリーズ」を選んだ。このロボットは人や障害物を回避しながら走行し続けられる安全性を確保した自動運転機能を持ち、運行管理ソフトウエアにより最大100台までの一括管理に対応する。

工場レイアウトのCADデータ作成などを必要とせず、導入ルートを走ることで周囲環境をスキャンし、走行用のマップが自動で生成。ロボットに不慣れなユーザーでも簡単に搬送を指示できる使いやすさも兼ね備え、搬送・配達・周回といった単純作業をモバイルロボットが担うことで、人はより付加価値の高い作業に専念できる。

選出に際し、審査特別委員会は「多数のAMR(自律走行搬送ロボット)プラットフォームとして完成度が高い」と評価。自己位置推定と環境地図作成を同時に行うSLAM技術、障害物回避などの技術を組み合わせ、実用的なシステムを実現していること、すでに40か国3000台を超える実績があり、生産現場の生産性向上に貢献していること、システムインテグレーターと連携してさまざまな分野への適用が期待できる搬送プラットフォームであること——を選定理由に挙げた。

▲パナソニックのリモートで公道走行可能な配送ロボット(出所:国土交通省)

このほか、日本機械工業連合会会長賞にはパナソニックホールディングスとFujisawa SST(フジサワ・サスティナブル・スマートタウン)マネジメント(神奈川県藤沢市)による「X-Areaロボット配送サービス」が選ばれた。このロボットは住宅街を実証の場とし、両社と地域住民・店舗が一体となってロボット配送サービスの社会実証を進めながら、住宅街で人と共存する公道走行、遠隔監視操作者1人で4台同時走行、フルリモート型公道走行を実現した。

特に「ロボット配送サービスに対して、顧客が対価を支払うサービスインを実現している」として、対価を支払う顧客がいることにより、実用的な課題の抽出・技術的な検討が進み、サービスが継続的に改良されるサイクルが回っていること、事業拡大のための新たな対象市場の可能性や競争優位を持つコアプロダクトがあること——を評価。遠隔管制システムを自動配送ロボットと組み合わせることにより、ロボットモビリティーの公道走行に関する法改正にもつながり、ロボット活用の範囲を大きく広げた点も選定理由に挙げた。

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LOGISTICS TODAY編集部
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