国内環境省などは2日、福山港(広島県福山市)から岡山県井原市に運ばれたコンテナから特定外来生物のヒアリ1万匹以上が発見された、と発表した。人的な被害は確認されていない。
福山港では10月中旬にもヒアリが見つかっており、同省は福山港国際コンテナターミナル周辺で広島県などと協力し、周辺2キロ程度を調査する予定。ヒアリの確認事例は本年度8例目。
同省と広島、岡山両県によると、今回ヒアリが確認されたコンテナは9月15日、ベトナムのホーチミン港から船に積載された。経由地の香港港で別のコンテナ船に積み替えられた後、10月12日に福山港に入港し陸揚げされた。

▲今回確認されたヒアリ(出所:広島県)
10月25日に、同港から陸路で井原市の民間事業者敷地内に搬入。コンテナを開封したところ、多数のヒアリがいたためコンテナを閉鎖。外にこぼれ落ちた個体は殺虫処理された。
その後、荷主が当該コンテナ内部の殺虫処理を実施したところ、コンテナ内部に女王アリ4個体以上を含む1万匹以上のヒアリを確認した。
環境省、港湾事業者に注意喚起
同省はコンテナ開封時、ヒアリの疑いのあるアリを発見した場合の対処法について、「まず刺激を避けつつ、コンテナのどの箇所にどの程度の生きたアリがいるか」を状況確認してほしいと呼び掛けている。
具体的には、多数の生きたアリの集団がいた場合、コンテナの扉を閉めて逃げ出さないように静置する。その上で、港湾管理者や自治体などに連絡し、取り扱いについて相談する。できれば、強粘着の布ガムテープでコンテナの目張りをするなどの対応を要請している。
アリが少数の場合は、市販のスプレー式殺虫剤などで駆除することを推奨している。関係機関への速やかな連絡も求めている。
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