財務・人事トランコムが30日発表した2023年3月期の第3四半期連結決算は、売上高が前年同期比4.4%増の1278億5000万円、営業利益が7.4%減の57億2600万円と、増収減益となった。子会社の部門売却益計上により最終利益は16.3%増の47億900万円だった。
ロジスティクスマネジメント事業では、売上高は新規拠点による増収要因があったが、既存拠点の一部業務縮小・撤退の影響などにより減収。営業利益は、業界プラットフォーム構築に向けた先行投資費用の計上などにより減益となった。
物流情報サービス事業については、貨物情報数は前年同期比11.7%増、空車情報数は8.8%減、成約件数は2.8%増となった。国内輸送需要の持ち直しやAI(人工知能)システムによるマッチング効率化があったものの、燃料価格の高騰などにより増収減益となった。
システム子会社の外販部門を22年7月に売却したことにより13億円を特別利益に計上し、最終利益は増益となった。
23年3月期通期の連結業績は、22年10月に下方修正した数値を今回は据え置いた。売上高は1715億円、営業利益は78億円、最終利益は60億円とした。
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同社は30日、2月1日付の組織改編と役員人事を発表した。
事業戦略本部の体制見直しと経営企画機能を再編し、戦略企画グループを新設するほか、イノベーション推進グループを新設し、新規事業開発を強化する。ESG推進グループ及びコーポレートコミュニケーショングループを新設する。
人事では、上林亮取締役専務執行役員の担当をこれまでの事業戦略本部から戦略企画に変更する。