Industry Alpha、大洋紙業の倉庫スマート化へ取組

（出所：Industry Alpha）

ロジスティクス工場・倉庫のスマート化事業を展開するIndustry Alpha（インダストリー・アルファ、東京都文京区）は14日、梱包資材の販売事業を展開する大洋紙業（兵庫県尼崎市）の物流倉庫における入庫から出荷までの物流ラインの自動化に関する取り組みを開始したと発表した。インダストリー・アルファが搬送・ピッキング、大洋紙業が梱包の課題に取り組み、既存の倉庫に最適なマテハン機器を組み合わせて設計し物流ラインの自動化を図る。

発表によると、倉庫の自動化にはロボットやAI（人工知能）を導入するだけでなく、その後の拡張性を考慮し倉庫全体を設計する視点が重要。一方、倉庫の建設段階から取り組む自動倉庫には巨額な設備投資が必要とされることから、既存の倉庫自動化にはシステムが適合せず市販の製品での対応が難しく、自動化を断念するケースが後を立たないという。このため、既存の倉庫を部分的に自動化することで倉庫の最適な運用を実現するソリューションが求められている。

今回の取り組みでは、インダストリー・アルファがピッキングと搬送を同時に行うことができるピッキングアシストAGV（無人搬送車）を開発。AGVはピッキング時に荷物を載せる棚を、車体上部に搭載した最先端タイプだ。作業員がピッキングを行い、AGVに荷物を置くことで自動搬送が完了するため、ピッキングエリアの省人化が可能となる。

またWMS（倉庫管理システム）のピッキングリストを、経路を考慮した最適な順番で並べ、順序最適化モジュールとピッキングアシストAGVを組み合わせることで、複数台のAGVの最適経路を自動算出するシステムを構築。人とロボットのピッキング時間が1ピッキング当たり30秒（人のみの場合50秒）とするなど、スマート倉庫への変革を目指す。

スマート化により庫内業務のデータの蓄積が可能となったことで、出荷や出庫の頻度のデータを分析して入庫・入荷の最適化が期待できるとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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