LCO2輸送の実証船が完成、下関で進水式｜短報

▲三菱重工業下関造船所で行われた進水式（出所：三菱重工）

環境・CSR三菱重工グループの三菱造船は28日、新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）の二酸化炭素回収利用・貯留（CCUS）研究開発・実証事業の一環として、液化二酸化炭素（LCO2）輸送の実証試験船を建造し、三菱重工業下関造船所江浦工場（山口県下関市）で進水式を行ったと発表した。

実証事業の業務受託者であるエンジニアリング協会（ENAA、東京都港区）が本船を用船し、LCO2の舶用タンクシステムを搭載して運用する。2023年度後半に引き渡しが行われる予定。川崎汽船、日本ガスライン（同中央区）、お茶の水女子大学は再委託先として、同船が輸送するLCO2の圧力制御・安定性の研究開発や実証試験方案の作成業務などを受託し、CO2を安全かつ低コストで輸送する技術の開発と実証などを行う。

LCO2船は、CO2の排出地と貯留地・活用地が離れているため、CO2を安全かつ低コストで輸送する手段として需要が見込まれている。三菱造船はこの建造経験を生かし、グループのエナジートランジションの事業強化につなげるとともに、CCUSバリューチェーン構築に必要なLCO2船に関する各種技術を開発していく方針だ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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