サービス・商品NTTロジスコ(東京都中央区)は3月31日、AI(人工知能)画像認識技術を活用した検品について、品質と生産性を向上させたと発表した。画像認識のバージョンアップにより、バーコードのない類似の物品を、作業員の目視に代えてAIに見分けさせることに成功したという。
この検品作業は、利用者の元から撤去・回収したレンタル通信機器を再利用するための「リファビッシュサービス」(クリーニング、動作試験、再生品のセット化作業など)で行っている。機器本体と付属品(電源アダプター)が正しい組み合わせとなっているかをチャックする際、AI画像認識技術を用いている。
その中で、機器の置台(台座)にバーコードが添付されていないケースが多く、これまでは人手による選別、セット化を行っていた。今回のバージョンアップで、撮影によって置台の形状を画像として保存し、それを事前に用意した24種類のマスター画像に照らし、外形や部分的な特徴点など複数のポイントを比較することで置台の種類を正確に識別することに成功した。バーコードなど製品を識別できる要素がなくても、物品の形状画像の記憶と識別ポイントをAIに学習させることにより実現した。
その結果、目視検品と比較して1人当たりの作業生産性が15%向上した。判定結果の精度は100%だった。そして、AI画像認識技術による検品へ移行することで、熟練者に依存しない柔軟性の高い作業体制の構築が可能になったという。
同社はこうした技術改良で、従来はパッケージソフトなどを活用していたが、今回は基礎技術を組み合わせ、自社開発で新たな識別エンジンを構築した。今後、AI画像認識技術を活用した検品について、自社の各工程への導入拡大を図り、全社的な展開を図る方針だ。
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