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初日からの洗礼/ドライバー日誌連載第2回

2023年5月8日 (月)

話題ドライバーズライターの初仕事、それは飲料水の宅配だ。近年はオフィスだけでなく家庭でも、健康志向の高まりや少子高齢化の進行などの理由から、飲料水の宅配サービスを活用する動きが広がっている。

経験のある向きも少なくないと推察するが、とにかく水は重い。2リットルのペットボトルならば2キロ、12リットルのタンクであれば12キロの重さになる。生活に欠かせない商材であるにもかかわらず、それを手にするまでの負担が大きい――。これほど物流の「本質」を知るにふさわしい領域があるだろうか。

(イメージ)

飲料水の宅配という仕事。その1日は、軽バン荷台への積み込み作業から始まる。朝6時半、配送拠点である物流センターに軽バンを着けると、そこには箱に詰められた大量の飲料水が待ち構えている。飲料水の詰まった箱が整然と並ぶスペースにできる限り軽バンを近づけようと、配送メンバーが自身の「相棒」を競うように寄せていく姿は、壮観ですらある。

荷積み。文字通り荷物を車両に積み込む作業なのだが、実際に手を動かしてみると、そこには数えきれないノウハウが蓄積されていることを目の当たりにして、衝撃を受けることになる。飲料水の「重み」だけで片付けるにはあまりにも深いものであることを知らされるのだ。

初日。箱を台車で運ぶところで、さっそく先達者の洗礼を受けることになった。「これくらいなら、物流の実務経験がなくてもできるだろう」。それはあまりにも甘い認識であることを、第一歩の段階でいやというほど思い知らされることとなったのだ。(つづく)

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