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チームワークこそプロドライバーへの近道/ドライバー日誌第28回

2023年8月25日 (金)

話題私が携わる飲料水の宅配業務エリアは、大阪府北東部だ。宅配ビジネスの性格上、毎週土曜日の午前中に注文が集中しがちだ。そのため、土曜日は登録ドライバーが総出で配送業務に当たることになる。

(イメージ)

しかし、春から夏にかけては飲料水の需要が高まり、強力な布陣を整えてもそれを上回るペースで配送案件が集まってくる。その結果、ドライバー1人当たりの配送件数が増えることになる。新人ドライバーにとっては、業務を修得するこの上ない機会となるのだ。

とはいえ、ベテランと新人では配送ペースに開きがある。軽バンの駐車位置を的確に見定める能力やより効率的なルート選定、接客時における伝票の処理などの手際など、様々な観点でさらなる迅速さが求められる。もちろん、スピード違反や乱暴な商品の扱いは許されない。

私は、経験の浅さをカバーするため、出発準備により長い時間をかけるようにしている。センターで商品を積み込んでから伝票を確認して、ルート選定や訪問先の道路状況を下調べする作業を、少しでも早い時間帯に済ませるようにしている。その分だけ早起きする必要があるのだが、配送時間に少しでも余裕を持たせるためには、当然の取り組みだと考えている。

▲ドライバー同士の緊密な連携。これが宅配ドライバーという仕事の醍醐味だ

さらに、繁忙な業務を乗り切るために欠かせないのが、同僚との情報交換だ。いわゆるチームワークだ。配送という仕事は単独で乗務して、荷物を指定された顧客宅を回る仕事だ。とはいえ、不測のトラブルなど何らかの事情で配送が遅れたり、配送エリアが広範囲に及び移動時間を要したりといった理由で、所定の時間内に配達を完了できなくなることもある。その際に、早く配り終えたドライバーが遅れているルートの商品を引き取る、いわば助け合いの精神が欠かせないのだ。

こうしたヘルプの時間を確保するためにも、準備を徹底して少しでも早く配達を完了できる仕組みを自身で構築する必要がある。それが宅配ドライバーの厳しさであり、醍醐味でもある。

飲料水の配送についての話題は、今回でいったん終了します。次回からは、法人向け配送業務についての体験談を披露していきます。(つづく)

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