ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

国内配送ドライバーの8割がITデバイスに不満

2023年6月14日 (水)

ロジスティクスコード読み取りと文字認識、物体認識、拡張現実(AR)に適応したプラットフォーム「スマートデータキャプチャー」を運営するスキャンディット(スイス)は14日、世界のラストワンマイル配送を担うドライバー1217人に対する調査結果を発表した。そのなかで、日本の配送ドライバーの86%が配送業務に使用するスキャンデバイスの機能不足に不満を感じており、同時に多くのドライバーがデバイスを使いこなせていないことがわかった。

調査によると、日本の配送ドライバーの84%が、玄関先での配達証明、年齢やIDの確認、カーブサイド(事前に注文した商品を店舗の駐車場で受け取るサービス)の荷物確認、業務中の連絡など、配送業務にスマートフォンを使用。スキャン専用のデバイスを使用しているのは12%で、残る4%はデバイスを使用していなかった。

また、日本の配送ドライバーの86%が配送業務に使用するスマートフォン、あるいは他のデバイスも含めたデバイスを機能不足と感じている結果が出た。33%が「バーコードを読み取るのに苦労する」ことを不満とし、「薄暗い環境で読み取れない」が28%、「一度に1つバーコードしかスキャンできない」が23%いた。

多くのドライバーが配送業務にデバイスを使用している一方で、世界の配送ドライバーの43%が「業務上2つ以下のタスクにしかデバイスを使用していない」と回答するなど、テクノロジーを最大限活用できているとは言い難い結果も出た。

日本のドライバーの78%がここ5年間で配達量が増加したとし、平均して6分30秒に1つの荷物を運んでいる計算になる。また、76%のドライバーが、配送業務に関する新しいタスクが増えたと回答しており、業務量は増加している傾向にある。本来、業務量の増加に対応するためのデバイスを使いこなせず、不満が必要以上に増幅している現状が浮き彫りになっている。

今回の調査結果を受け、同社の共同創業者でCEO(最高経営責任者)のサミュエル・ミューラー氏は「配送会社は消費者の需要に応えるために多様なサービスを提供しているが、ドライバーは役割の変化、荷物の増加、迅速な配達などに対応しなければならない。重要な労働を担うドライバーを確保し、サポートするために、適切なテクノロジーを導入することが配送会社に求められている」と述べた。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com