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物価高倒産は道路貨物運送業が最多、23年上半期

2023年7月10日 (月)

調査・データ東京商工リサーチ(TSR、東京都千代田区)が10日まとめた2023年上半期(1-6月)の物価高倒産は、前年同期の90件から3.3倍の300件に増加した。業種別最多は道路貨物運送業の46件で、前年同期の29件から17件増加した。コロナ支援の終了やゼロ・ゼロ融資の返済開始に合わせ、物価高に伴うコスト上昇が企業の資金繰りを圧迫したとみている。

(イメージ)

業種別は道路貨物運送業の46件(前年同期29件)に次ぎ、総合工事業31件(同12件)、食料品製造業25件(9件)が続いた。燃料価格の高止まりに加え、資材や原材料、食材など、幅広い分野で値上がりが進み、水道、ガス、電気代などのインフラ料金、人件費も上昇。一方で価格転嫁の遅れから企業収益は悪化し、資金繰りに深刻な影響を及ぼしている。

物価高倒産は増勢を強めており、早くも22年の年間件数である285件を上回った。今後も経済活動の活発化により仕入れは増加するものの、物価高で従来より仕入れコストが増加することで、価格転嫁できない企業は収益悪化を免れず、実質賃金の低下から今後は個人消費の鈍化も予想される。価格転嫁が難しい中小・零細企業ほど物価高が直撃しており、物価高倒産は引き続き増勢をたどる可能性が高いとしている。

産業別件数では10産業のうち、最多が製造業の75件(15件)、次いで建設業59件(17件)、運輸業は50件(32件)で、前年同期から56.2%増加した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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