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物価高倒産は2月も最多更新、業種別1位は運輸業

2023年3月9日 (木)

調査・データ帝国データバンクが8日発表した2月の「物価高」倒産動向調査の結果によると、物価高に起因する2月の企業倒産は53件判明し、8か月連続で月間最多を更新した。細かい業種別では運輸業が10件(19%)と最も多かった。新型コロナウイルス禍で経営体力を消耗しているところに、物価高が最後の追い打ちとなったケースがほとんどという。

物価高倒産の53件を細かい業種別にみると、運輸業の10件に続き、飲食料品製造が6件。その次は職別工事業、総合工事業、飲食料品小売、飲食店の4業種が4件で並んだ。価格転嫁率の低い業種が目立つ。

負債規模別にみると、1億~5億円未満が17件でトップ。次いで、5000万~1億円未満が12件、10億~50億円未満が9件と続き、中規模以上の倒産が目立った。

物価高倒産の要因別分析について、帝国データは2022年度の集計値(23年2月まで)を紹介した。原材料の値上げに起因する倒産が37.0%で最多。次いでエネルギーコストが24.6%、包装・資材が20.7%と続く。人件費は9.6%となっている。賃上げが世の中の趨勢となっており、今後の動向が注目される。

2月の全国企業倒産は574件発生し、10か月連続で前年同月比で増加。3月を残してすでに前年度の年間数を超えた。物価高倒産も396件とすでに前年度の136件を大きく上回り、前年度比で3倍増となる見込みだ。値上げラッシュは当面続くとみられ、「今後も価格転嫁率の低い業種を中心に物価高倒産は増加傾向で推移していくだろう」と帝国データは予想している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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